かねてから計画しておりました小児専門の相談支援事業所の開所申請手続きをしています。
2023/09/04
共同代表の能島です。いつも大変お世話になっております。
この度は、ブログと言いますか、コラムのような記述になります。
私が2022年6月に大阪を引き上げて、神戸市須磨区「板宿」に戻った時期に、
共同経営者 上松工務店社長 上松の次男2歳が、乳幼児健診で”発達の遅れ”を指摘されました。
上松の奥さんが「児童発達支援事業所」をセルフプランで探しておりましたが、
「中々、空きがない。」と、私に相談がありました。
奥さんのニーズは次男の”発語が遅れている””言語聴覚士さんに看て欲しい””送迎をして欲しい”でした。
私は大阪時代の2018年、言語聴覚士が配置されて個別療育室があり、大きな集団プレイルームも確保された
児童発達支援・放課後等デイサービスを内装工事も含めて立ち上げた事があります。
そこは保育所の様に朝から子どもたちをお預かりします。送迎があるので自宅までお迎えが来てくれます。
保育士や児童指導員が集団で”預かり”をしながら療育をします。そして、言語聴覚士による個室での個別療育が
おこなわれていくのです。夕方には自宅まで送ってくれます。一日の様子を保育士等が直接説明してくれたり、
LINEで写真や伝達事項が届いたりします。これが私の考える児童発達支援のあるべき姿だと思っています。
一方でよくある児童発達支援事業所として、個別療育を時間単位で予約し、保護者が事業所まで連れてきて、
1時間程度を「先生1:子ども1」で行う。終わったら保護者が連れて帰る。という事業所が割とあります。
私たちは、このスタイルは、共働きの多くの保護者のニーズに応えられていないし、
子どもの様子を観察する為には、集団の中で関わらないと情報が断片的になります。
最終的には小学校などの集団生活に馴染めることを目標とするわけですから、
個別療育と集団療育は両方が一体化しなくてはならないと考えるに至りました。
事業性の効率を考えれば、現在の制度では個別療育1時間のみの単価と一日中でもお預かりする単価には
差がない為、個別療育1時間のスタイルが多いです。しかし、出来るだけ多くの保護者のニーズに応えたい。
子どもの成長に寄与したい一心で、個別療育と集団でのお預かりを兼ねた集団療育を実施し、
送迎サービスも、土日の営業も行う施設としてレプタを開所いたしました。
昨年3月に開所し、情報発信を頑張った結果、多くの問い合わせを頂きまして、同年11月にはレプタⅡ、
今年3月にレプタチャットの開所となりました。
できるだけ多くの保護者のご期待に応えるべく、日々、努力を惜しまない活動をしております。
そうして、この神戸市には他の自治体に比べて著しく遅れている制度事業に直面していくのです。
それが”相談支援事業所”の存在です。相談支援事業所とは、福祉制度の利用を検討する方が、
適切な福祉サービスを受けられるようにコーディネートをする役割の事業所で、高齢者介護福祉の
ケアプランセンター(居宅介護支援事業所)に相当します。その相談支援に”障害児相談支援事業”
というのがあります。この”障害児相談支援事業”の指定を受けた相談支援事業所が須磨区にはありません。
神戸市全体でもほとんどありません。しかしお隣の明石市や三木市、三田市、芦屋市には普通にあります。
これはいったいどういう事でしょうか?
私がいた大阪市北区は相談支援の仕組みがかなり整備されています。基幹相談支援センターを軸とし、
相談支援事業所が十数事業所で大阪北区相談支援部会を開催し、連携がなされています。
大阪北区役所の窓口に来た相談案件は基幹相談支援センターを通じて部会の会議にかけられ、
担当の相談支援事業所が決まります。担当相談支援は、相談者に電話して状況詳細を確認後、
福祉サービスの提案などをしていく流れです。
子育ても町として今や全国区の知名度となった明石市は更に手厚く、
相談支援の担当がついていなければ福祉サービスは使えません。これは本当に素晴らしいことです。
何故素晴らしいかを説明します。子育て中のお母さんで比較シュミレーションすると分かりやすいです。
神戸市の場合、乳幼児健診で発達の遅れを指摘され、検査機関で発達検査を実施した結果、
早期療育を必要と診断がなされたら、区役所相談窓口に相談に行くとA4用紙の
児童発達支援事業所リストを渡され、ご自身で探してください。と対応して下さいます。
これをセルフプランと言います。
明石市だと、相談支援事業所のリストを渡されます。ご自身だけで決めるのは相談支援の担当者だけで、
その後は相談支援の担当者が様々な相談に乗ってくれます。これを計画相談と言います。
セルフプラン(素人のお母さんが、自力でサービスを探す事)は、児童発達支援事業所の特色の把握や
空き状況リサーチなど、専門的で最初は中々要領を得ないので、時間がとてもかかります。
そして「いっぱいです。」と断られます。何か所にも断られるのです。精神的にとても追い込まれていきます。
インターネットで情報を調べると今度は沢山の情報に出会い、かえって混乱します。
一番はお母さんは不安のどん底にあるということです。
計画相談の場合、相談支援はその名の通り、そんなお母さんに寄り添ってくれます。
相談のプロとしてお母さんを支えます。
事前に近くの児童発達支援事業所の特色や空き情報などのリサーチをしてくれ、お母さんに提案、
一緒に事業所見学もしてくれます。事業所選びの良しあしも相談にのってくれます。
何よりも、お母さんを精神的に支えてくれます。これが相談支援、相談支援専門員という仕事になります。
そして、神戸市には悲しいかな…この相談支援事業所がないのです。理由はいくつか考えられますが、
そこはデリケートなお話になるので割愛します。
私たち、株式会社RUOLOは、『発達障害等小児専門相談支援 ルオーロ』を
本部・レプタⅡ・レプタチャットがある須磨区菊池町内に設置申請をいたしました。
早ければ今年12月にも指定が下りる予定です。
相談支援専門員は2名体制で、医療ケア児コーディネーターの資格者もおります。
少々展開が早いですが、求められたらやるしかない精神で、ベンチャー企業だから出来るこまわりで、
頑張っていきます。よろしくお願いいたします。
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株式会社 RUOLO
〒654-0011
兵庫県神戸市須磨区前池町
電話番号 : 078-739-5161
FAX番号 : 078-739-5162
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